日本全国どこの本屋さんに行っても、ビジネス本コーナーは存在し、毎日のように次から次へと出版されていますが、景気が上向いたという実感は全くありません。むしろ、後退する一方で、コロナで更に「追い討ち」を喰らいました。
考えられる理由は以下の三つです。
① 書いてあることが間違っている
② 書いてあることは正しいが、読んでいる人が少なすぎる
③ 書いてあることが正しく、読んでいる人も一定数いるが、実行に移す人が少ない
これを延々と繰り返しているので、どれだけ多くのビジネス本が出版されようとも、景気が一向に上向かないのでは?と個人的には思います。
読んだ本のリストを見てもらえれば一目瞭然ですが、私は滅多にビジネス本を読みません。書いてあることが、どれもほぼ同じだからです。知っていることの「焼き直し」が多く、タイトルや表紙だけ変えて、同じような本ばかり出している著者や出版社も多いです。
それよりも小説を読んだ方が、人の気持ちはよく分かります。細かい心理描写、人間関係の齟齬や行違いによる揉め事やトラブルとその回避法は、ビジネスにも役立ちます。
ドキュメント本やインタビュー本を読むと「こんな価値観やこんな考え方の人もいるんだな」と毎回思います。そういう本を読んでおくと、どんな人が相談に来ても柔軟に対応来ます。
うちのお客様には、国家公務員から現役風俗嬢まで多種多様な人がいますが、何を聞かれても慌てることはありません。読書で普段から鍛えているからです。
女性の書いた「女って面倒くさいよね」という本を読むと、女の生態が実によく分かります。それに自分自身の観察力を組み合わせれば、そんなに間違った解釈にはなりません。女性相手に仕事をする上では、必須の要素です。
というように、ビジネスに活用できるのは、ビジネス本だけではありません。この世にはありとあらゆるジャンルの本があり、その「全て」がどこかで繋がっています。当然、ビジネスにも活きてきます。そういう視点で本を選ぶようになると、読書が更に楽しくなりますよ。