日々、起業して成功したいという人の相談を受けていて感じるのが「とにかく早く売れたい」と焦り過ぎな人が多いことです。気持ちは分かりますが、もう少し冷静になった方が良いのになと思います。
世界一の大富豪と言われる、あのビルゲイツですら、起業して儲かるようになるまで20年かかっています。マイクロソフトを創業したのが1975年で、そこからずっと「鳴かず飛ばず」でした。世界的な大ヒットを記録したWindows95が発売されたのが1995年なので、ちょうど20年かかっています。あのビルゲイツが、です。
今や世界的大企業に成長したAmazonも同じような経緯を辿っています。1997年に創業し、2005年までほぼ売上も利益もなく、2010年頃から少しずつなんとかなってきて、2015年頃から急上昇しました。最初から考えると実に18年もかかっています。
そもそも起業して一発目でヒットを当てる確率は、相当低いです。宝くじに当たるより確率としては低いでしょう。メディアや本屋にはそんな「幸運」な人の話が溢れているので、自分にも出来るのでは?と錯覚しがちですが。その裏には「無数の失敗」があるのです。
その成功談もどこまで本当の話かわかりません。警察や検察のように証拠を探すようなことはしません。自ら「成功しました」と言えば、多くの人はそれを鵜呑みにします。
メディアは視聴率やPV数が大事なので、派手で目立ちやすい人を扱います。よくテレビに出ていた人が逮捕されたり、実は詐欺師だったというのは「あるあるネタ」です。
どんな商売をしようとも、ある程度の時間はかかると思っていた方が精神的には楽です。短い期間で売れたらラッキー。そのくらいの心構えがちょうどいいのです。
20年くらい踏ん張れば、そこそこの売上はついてきます。そこまで焦らずじっくりやる方が、結果的には成功の確率は高いと思います。
ちなみに私は起業して15年経ちました。同じタイミングで起業した人は全員いなくなり、奇跡的に私だけが生き残れました。単に、運が良かっただけです。あと5〜6年くらいしたら、もう少しお金持ちになっていると思います。それまで焦らず、淡々とやるだけです。