「ペルソナ設定がとにかく大事だと聞かされて実際にやってみたんですけど、なかなか思うような成果に結びつきません」と、個別コンサルではよく言われます。そりゃ、そうだろうなと思います。
そもそも「ペルソナ設定」ということ自体に、私は疑問を持っています。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 年収
- 居住地
- 家族構成
- 趣味・・・etc
仮にこれらを「設定」したとして、本当にそんな人が「実在」するのでしょうか?
例えば「30代の一部上場企業の会社員夫婦で、子供は二人。二子玉川のタワーマンションに住んでいて、休日には家族揃ってキャンプをするのが趣味」のように設定したとして、そんな家族、どこにいったら会えるの?という話です。
もし実在したとしても、ごく「少数」でしょう。その少数の人が、あなたの商品やサービスを買ってくれる可能性は限りなく「ゼロ」に近いです。そもそも気付いてもくれないでしょう。これが「現実」です。
ペルソナ分析は「たった一人」になるまで細かく設定し、とにかく絞り込むことが大事だと、マーケティングの教科書には書いてありますが、そんなことをやればやるほど、対象となる人は減っていきます。その人に向けていくら「PR」したところで、そもそもの人数が少ないのと、届く可能性の低さを考えると、得策とは言えません。
私は常々言っていますが、素人がターゲットを絞り込めば絞り込むほど、お客様は減ります。考え方はむしろ逆で、対象者は「広げないと」いけません。そうすることにより、売上が伸びていきます。最初はこんな人に向けて売っていたけど、実はこんな人にも買ってもらえた。そうい「体験」を増やしていくことが、商売を続けるには大事です。
実際にうちのお客様でも、ターゲットを絞ることをやめた途端に、売上が急増している例が目立ちます。
というように、本に書いてあるからとか、みんながそう言っているからという理由で「鵜呑み」にしていても、実際にはうまくいかないことは多いです。何でも疑ってかかるか、一度は自分で試してみるくらいで、丁度いいのではないでしょうか。