ビジネス書や営業関連の本には、やたらと「行動しよう」と書いてあります。
- 交流会に参加して人脈を広げよう
- 名刺交換を積極的にして、お礼のメールやハガキを送ろう
- 顔を覚えてもらうために何度も会いに行こう
- 仲間を増やそう
ざっくり言うと、こんなことなのですが、私のような極度の人見知りや、コミュ障の人間にとっては、どれもハードルが高すぎるし、「こんなことが出来るなら、誰も困らないのにな」と思っています。
なぜこんな事態になっているかというと、著者の大半が「昭和生まれのおじさん」であり、「ノリと勢いで新規開拓!」と叩き込まれた世代だからです。
そのやり方で今までやってきたので、同じ方法を進めるのですが、その世代より上の人間にしか通用しないということと、コミュニケーション能力に長けた人間にしかできない方法だということを理解していません。
私は起業して16年間、一度も営業活動をしたことがありません。正確に言うと「出来ない」のです。見ず知らずの人と話すのが億劫だし、欲しいかどうかも分からない人に対して買ってもらうために営業トークもしたくないし、断られたらショックを受けるからです。
自分のことを客観的に判断し、最初から営業活動は一切やらないと決めました。
- 交流会には行かない
- セミナーに参加しても他人とは話さない
- 名刺を作らない
- 自分のことを知っている人とだけ会う
- 絶対に紹介の強要や売り込みはしない
こんな「掟」を作り、厳密に守っています。だからこそ、16年もやってこれたのです。
人と会う営業活動をやらない代わりに「人と会わずに済む営業活動」を考え抜きました。お客様となり得る人が、どんなことに悩み、どんなキーワードで検索し、どんな情報を求めているかを徹底的に考え、ブログをひたすら書き続けました。
ついつい何記事も読んでしまうように設計したり、いきなり売り込むのではなく、あくまで「お客様の方から」アプローチしてもらうように仕向けています。全て計算した上での「戦略」です。
うちのお客様には、私と同じように「根暗」で「人見知り」で「コミュ障」で「SNSとかやりたくない」人が多いです。類は友を呼ぶのでしょう。気が合う人ばかりです。
世の中に流通するビジネス書は、明るくて、やる気満々で、行動力があって、人と合うのが大好きな人向けに書かれたものが大半です。「そうじゃない人」にとっては、参考になりません。
そういう人でも集客できる方法を考えてあげると、とても喜ばれます。実際に売上がアップすると、もっと感謝されます。極論すると、私の仕事は、これだけです。人見知りやコミュ障向けの集客方法は、人見知りやコミュ障にしか考えられないのです。