「起業したい」という女性の相談に14年間も乗り続けていて、本当に不思議だなと思うのが、ほとんどの人が「他人の真似」をしたがるということです。
既に売れっ子が存在する分野で、その人と同じような仕事をしたがるのですが、大して需要のある商売ではないので、今から始めても遅すぎます。真似たところで、しょせんは、売れっ子の「劣化版」にしかなれません。それなら先にやっていた方が選ばれます。後から真似た劣化版の人に仕事を依頼する「理由」が無いからです。
ヒトという生き物は、とても「保守的」です。日本人は特にその傾向が強く「信頼・実績・安心」というフレーズに弱いです。だからこそ老舗メーカーや有名ブランドがよく売れるのですが、これは個人レベルでも同じです。
何かを誰かに頼みたいなと思った時、既に実績のある人を「第一候補」にします。ネットで検索して口コミを見たり、メディアに取り上げられた実績等を考慮し、大体はその人がすんなりと選ばれます。
整理収納アドバイザーばっかり、そんなにいらないのです。「こんまりさん」には依頼したいけど、そのメソッドを習得したとか、○○検定1級という人には興味がありません。それならこんまりさんの本を読めば済む話です。
ホリエモンの本を読んで影響され、ホリエモンと同じようなことをyoutubeで話している人が多いですが、それならホリエモンのyoutubeを見れば良いのです。どこの誰かも分からない人が、ホリエモンと同じ話をしても、そこには「価値」がありません。ただの「物真似」に過ぎません。
人は、誰かの真似をしている人の商品やサービスにお金を払おうとは思いません。どんな時代でも「選ばれる人」というのは、オリジナリティのある人です。最初は他人の真似をしていたとしても、オリジナリティを出せるように、どこかで「方向転換」しています。
その作業を積み重ねた人だけが選ばれるようになり、ただただ真似だけしている人は「その他大勢」として埋もれていく。これが世の中の「普遍の法則」です。よく覚えておきましょう。