着付け教室の方から相談を受けることがたまにあります。この記事を読んだということで、連絡をくれるのです。
→着付け教室の集客方法【4ヶ月でレッスンが満席になった目黒の着付け教室の実例】
着付け教室の人は、なんとか着物を着てほしいと思っています。が、現実問題として、着物を着る機会というのは、そんなに多くありません。書き入れ時の成人式のシーズンには、大手の着物会社や美容院が参入してきて、価格競争になります。資本力に劣る個人では勝ち目がありません。
では、どうするか。私が考え出したアイデアは、着物を着る「体験」を、まずは売るというものです。いきなり着物を着たい人はいません。いませんが、着物を着て写真を撮りたいという人は多いです。
観光地に行くと、レンタル着物屋さんが必ずあります。京都でも浅草でも、若い女性がレンタルの着物を着て、歩いている姿をよく見かけます。この「お手伝い」をしてあげれば良いのです。一緒にお店について行って、選んであげるだけでも、初心者にとってはありがたいサービスです。
観光地でなくても、その地域の神社やホテル、茶店や割烹、レストランでも良いと思います。そういうところに着物を着て行くという体験をまずはしてもらう。そうすると、着物のメリットに気付きやすいです。
着物好きのお客様に聞いた話ですが、着物姿でホテルにチェックインすると、いつも勝手にランクアップしてくれるそうです。他にも良い席に通してもらえたり、気を使われたり、一緒に写真を撮ってほしいと言われたり。そんなことがしょっちゅう起こるとのこと。それだけ「特別感」のある服装だということの現れだと思います。
そういう体験を通して、本格的に「ハマった」人に対して、継続的なレッスンを売っていけば、収益としては安定します。
着付け教室というのは、強烈に求めている人が少ない業種です。ということは、まずはお客様を「育てる」という発想を持たないといけません。にも関わらず、いきなり数ヶ月分のレッスンを売ろう売ろうと必死になっている人がほとんどです。
そうではなく、上に書いたような考え方を持つことが必要です。そうすれば、地域に1店舗ずつくらいは、何とか生き延びることはできます。