「ブランディングに関する本を読んでいると、名刺にもこだわった方が良いと書いてあったのですが、どう思いますか?」と<ブランド構築・事業拡大プラン>を受講中の方から聞かれました。「根拠不明の俗説でしょうね」と答えました。
名刺にこだわるのは自由ですが、良い名刺を作ったからといって、仕事が増えるとか、ブランド価値が上がるということはありません。もしそれで仕事が増えるなら、みんなやっているはずです。が、現実はそうではありません。それが何よりの「証拠」ではないでしょうか。
私は名刺すら持っていません。昔は作っていましたが、名前とメールアドレス、ブログのURLしか書いていませんでした。今ではお会いする人とは全員、メールのやり取りを経てからなので、名刺を渡す理由が無くなりました。なので、もう作っていません。
名刺はたくさんもらいましたが、今では手元に一枚も残っていません。全て処分しました。思い返すと、凝った名刺を作っている人で、おもしろい人や仕事のできるは一人もいませんでした。
つまらない人ほど名刺にこだわる傾向にあります。よく分からない資格をいくつも並べたり、趣味をたくさん書いたり、変わったカタチにしたり、キラキラした色彩にしたりと、本人は楽しんでいますが、それをもらった方は「微妙な気持ち」になります。
仕事のできる人ほど、名刺はシンプルです。余白が多く、楷書体で、必要最低限の情報だけで構成されています。そこで自己主張をするのではなく、あくまで情報を取り合うためのツールとして使っています。
名刺にこだわるくらいなら、その労力を仕事に向けましょう。その方がよっぽど効果があります。どうすれば名刺が不要になるか、そこを考えることから始めましょう。