「女性向けのビジネス塾に入っていたのですが、そこでやたらと"自分の強みや売り"を活かしましょうと強調されました。結局、それをどうやって見つければいいのかは教えてもらえず、不完全燃焼のまま現在に至ります」という人が<起業準備プラン>を受けに来てくれました。
起業初心者向けのビジネス書や自己啓発書には必ずと言っていいほど、このようなことが書いてあります。が、自分の強みや売りが分かっていたら誰も困りません。分からないから悩んでいるのです。
そもそも、強みや売りが明確にある人なんて滅多にいません。同じような能力で、同じような商売を、同じような売り方で売っている人が大半です。その中でどう差別化していくのか、どう違いを感じさせるのか。その「具体的な方法」をみんな知りたがっているのです。
それにも関わらず、最初に「強みを見つけよう」とか「売りを考えよう」と言うから、どうしていいのか分からず、そこで立ち止まってしまうのです。
そんなことを考えずに、さっさと始めてしまうというのが、良い方法だと思います。強みや売りが現時点では分からなくても、とりあえず商品やサービスとして、お客様に提示してみる。そうすると、意外と買ってくれる人が現れるかもしれません。
町中華や古くからある食堂の特集を夕方の報道番組でよくやっています。明確な強みや売りなんてありません。それを聞いても「うちは、お客様のために、丁寧に作っているだけです」と答える店主が99%です。強みや売りがなくても、そこで食べたいと思う人がいれば、商売として何十年も成り立つという好例です。
それとこれが最も肝心なのですが、あなたが強みや売りだと思っていることが、お客様にとっては魅力的に感じられない、ということもあります。必死に売りや強みを探しても、それが買い手に求められなければ、商売にはなりません。
- やりたいことを、とりあえず始めてみる
- もし続いたら、お客様にどこに惹かれたのか聞いてみる
- そこで初めて自分の強みや売りに気付く
こういうように「順番を入れ替える」ことにより、気持ちが楽になり、行動しやすくなります。良かったら試してみてください。