「起業したいけど、まとまったお金がないんです。何か良い方法はありませんか?」と20代の方から相談を受けました。「過去のお客様にアドバイスした例で、自己資金0円で起業した人の話」をしたら、たいそう感銘を受けていました。
その方は、フェイシャルエステサロンをやってみたいという夢を持っていました。どうすれば良いのかが分からないという相談を受けたので、まずは、エステサロンで働いてみることを勧めました。
そこで技術を取得しつつ、お客様とのやり取り、広告の出し方やお金の流れ、集客方法について「徹底的に観察すること」をやってくださいね、と付け加えました。要するに「お金をもらいながら、学んでください」というアドバイスをしたのです。
ほとんどの人は、勉強=お金を払ってやるものという固定観念がありますが、実を言うと、勉強というのは、お金をもらいながらやった方が、圧倒的に身に付きやすいです。パソコン教室に通っても上達しませんが、仕事で使っていると三ヶ月で使えるようになるのは、こういうことです。
話を戻します。この方は二年くらいエステサロンで働きつつ、定期的に私と面談を繰り返していました。ちょうど自宅の部屋が一つ空いたので、キレイにセルフリフォームして、自宅サロンとして開業することになりました。
勉強代も、リフォーム代も、全てエステサロンで働いて得たお金で賄っています。もちろん、私の個別コンサル費もそこから出しています。自己資金は「0円」で、融資も一切受けていません。サロンも順調に運営できています。
というような成功例は「ゴロゴロ」あります。が、起業したいという人は、そういう話を聞く機会が極端に少ないので、起業=お金のかかるものと思い込んでいます。
今はとても恵まれた時代です。ネットはどこでもすぐに繋がり、無料で使えるツールもたくさんあります。レンタルサロンや貸し会議室も日本全国どこにでも存在します。やろうと思えば、お金をかけずに起業することは充分に可能です。
後は、お金になるかどうかなのですが、そこが一番難しいので、一人で抱え込まずに、経験と実績のあるプロに早めに相談することをおすすめします。