ここ数年で、起業する人は一気に増えました。起業ビジネスも盛んになり、メディアの煽りもあります。その一方で、起業して成功する人は、大して増えていません。理由は二つです。
- 起業に向いていない人が起業したから
- アドバイスが間違っているから
このどちらか、もしくは両方。これが原因です。
日本人は性質的にも教育的にも、起業には向いていません。義務教育も高校も大学も、会社員や公務員として働く人を養成する為に、カリキュラムが組まれています。和を乱さず、上司の言うことを聞いて、素直に従ってくれる「組織人」を、作る為の教育です。
起業して一人でやっていこうと思えば、学校で習わないことがいっぱい出てきます。商品開発も営業も宣伝も交渉も、経理も納税も全て、自分でやらないといけません。かつ、それで一定のお客様がいないと、続けることは出来ません。
そんな「スーパーマン」みたいなことを、できる人がどれだけいるのか。多く見積もっても「1万人中1人」くらいだと思います。
つまり、ほとんどの日本人は、そもそも起業に向いていないのです。そんな人がどれだけ頑張っても、売れるようにはなりません。ということは、もう何年も前からずっと、言い続けているのですが。それでも未だに、向いてないのに無理に起業する人が、後を絶ちません。
そういう人を煽る人も多いです。売れる要素が全くないのに、ひたすら褒めるタイプです。「すごぉ〜い!」とか「あなたなら出来るぅ〜」とか言って、自分の利益を増やそうとする人です。
そういう人の共通点は、月商7桁とか書いているのに、お客様の声や実績が、全く見当たらないことです。そう書いているだけで、本当は嘘だという、何よりの証です。
そんな粗悪な三流コンサルタントが増えたので、売れない「自称・起業女子」も、同時に増えました。これが、起業する人は増えたのに、成功する人が一向に増えない原因です。
私は個別コンサルに来た人が、起業に向いてないと思えば、はっきりとそう言います。そうしないと、その人の人生において、貴重な時間を無駄にするだけだからです。それを防ぐ為に「軌道修正」してあげるのです。
はっきり言われた方は、スッキリした顔をしています。心のどこかで、自分は向いてないと思っているので、他人に言われると「踏ん切り」がつくのでしょう。感謝されたことはあっても、怒られたことは一度もありません。
起業なんて、やりたい人がやれば良いだけで、無理にやる必要はありません。猫も杓子も起業・起業というのは、どう考えても「異常」です。
人生は、自分に向いていることをやれば、幸せになるようになっています。自分に向いていないことをやれば、不幸になるようになっています。自分にとって、何が最適な選択なのか。そこを今一度考えましょう。自力では考えられないなら、他人に客観的に見てもらいましょう。
大事なのは、起業することではありません。あなたの人生をより良くして、楽しく過ごすことです。起業なんて、選択肢の一つに過ぎません。方法は他にいくらでもあります。それを一緒に考えていきましょう。