話し始めてすぐに「この人は売れないだろうな」と分かるタイプがいるのですが、どういう人かというと「自分の仕事を簡潔に説明できない人」です。言い換えると「自分の仕事について理解できていない人」です。こういう人が売れることはありません。
「カウンセラーになりたいんです」と言う人が相談に来ました。
- 笹野「カウンセラーといっても幅が広いので、どんなカウンセラーですか?」
- 相談者「家族関係のカウンセラーです」
- 笹野「家族関係のどんなことを解決したり、どのような悩みの相談に乗るつもりですか?」
- 相談者「え・・・?・・・・・・。」
この時点で「アウト」です。
自分の中に、明確に「これだ」というものが無いと、こういうことになります。本人のやりたいことが明確になっていないものに、お客様が反応する訳がありません。そもそも何をやっている人かすら分からないでしょう。だから、こういう人は売れるようにはならないのです。
どこかのカウンセラー養成講座に通い、そこの「師匠」から、まずは100人のカウンセリングをしなさいと教えられたそうです。自分が何を解決できるのかも分かっていないのに、どうやって100人の相談に乗るのだろう?と不思議に思いました。
事前に聞きたいことを箇条書きにしてくれていたので、先に見せてもらいました。
・ブログにはどんなことを書いたらいいのか?
・SNSで「映える」にはどうしたらいいか?
・インフルエンサーになるには?
というように「外面」ばかり気にしているようでしたが、問題はそこではありません。本人がやりたいことを明確にすることが先です。ブログとかSNSとか、その後の話です。こういう人、ものすごく多いです。
やりたいことも無いのに、起業する必要はありません。本人が説明できないようなものを、買いたいと思う人もいません。どうしてもやりたいことが見つかったり、充分に周りに説明できるようなものが見つかった時、ようやく動き出せば良いのです。焦ってやり始めると「ほぼ100%」の確率で失敗します。
とはいえ、こういう人が多いのも事実なので、冷たくあしらうことはしません。ぼんやりとしたものを具体化するのも、私の仕事です。今はまだはっきりと決まってないけど、個別コンサルを通じて、徐々にカタチになってくることもあります。そういう人のサポートを、私は日々やっているのです。