「顧客心理のつかみ方が分かりません」とか「消費者心理が理解できません」と、よく相談されます。そういう人は、難しく考え過ぎなのです。もっとシンプルに考えましょう。
生活している上で、全ての場面において「売り手」になる人はいません。どんな人でも必ず「買い手」になっています。あなたがスーパーに行くと、あなたはスーパーの顧客です。スーパーの店員がコンビニに行くと、その店員はコンビニの顧客です。コンビニの店員がカフェに行くと、この店員はカフェの顧客です。カフェの店員がスーパーに行くと、この店員はスーパーの顧客です。というように、人間誰しも「どこかで誰かの顧客」になっています。
ということは、買い手の気持ちを必ず経験しているということです。自分が商品を買った時の視点や感情を、冷静に分析してみれば、顧客心理は誰でも分かるはずです。
最近、カーテンを買いました。IKEAの遮光カーテンを3か月前に買ったばかりなのですが、丈が長すぎるのと、洗濯機で洗ったら生地が薄くなってしまった部分が数箇所あり、その状況が耐えれないので、買い替えようと決断しました。
まずはニトリのサイトを見ました。安いなと思って商品ページに行くと、その値段は最もサイズの小さいものの値段で、私が求めている「幅100×丈200×2枚」になると、その倍以上の値段が付いていました。しかも店舗在庫は皆無。これは付き合いきれないと思い、ニトリはやめることに。
Googleで「遮光カーテン一級 100×200」と検索したらAmazonの商品ページが出てきました。その中で三つほどピックアップしました。値段は以下の通りです。
- A→最安値
- B→セールで半額
- C→少し高め
商品のスペック自体は大差ありません。基本的にメーカーは「良いこと」しか言わないので、それだけでは差はつきません。そこで大事なのが、実際に買った人の「レビュー(お客様の声)」です。その「数」に注目しました。
- A→レビュー数:50件
- B→レビュー数:100件
- C→レビュー数:15,000件
こんなにも差があることに気付きました。3つの商品の最近のレビューを20件ずつくらい読んでみたのですが、やはりレビュー数が少ない商品の方が「クレームや不平不満」が多く、レビュー数が多い商品の方が「納得している人」が多かったです。
ということで、少し高めではありますが、実際に買って満足している人が多いCの商品を購入することに。送料も無料で、買った二日後に届きました。
この一連の行動を振り返ると、こういう消費者心理や購買行動が見えてきます。
- 分かりにくい表記をしているサイトは信用できない
- レビューの数は多ければ多い方が信頼できる
- 少々値段が高くても、損したり嫌な気持ちにはなりたくない
というように、自分が商品やサービスを買う時には、必ずこういった心理が存在します。それを細かく分析してみてください。それが、そのまま販売ページに活かせます。
私のブログの「40%以上」がお客様の声の記事です。それだけ実際にお金を払って個別コンサルを受けてくれた人が多く、満足していますよ、ということをアピールする為です。自分の購買行動を冷静に分析した結果、そのやり方が一番効果的だなと思ったからです。