「起業の資金の目安を教えてください」と個別コンサルで相談されました。ほぼ、ゼロに近いです。と、回答しました。
今は本当に恵まれた時代です。ネット環境がこれだけ整備されて、ありとあらゆるツールが無料で使えます。場所を必要としない仕事であれば、お金はほとんどかかりません。
サロンやお店といった、場所を必要とする仕事であれば、少しはかかりますが。お客さんがゼロの状態で、いきなり多額の資金を投入するのは、賢いやり方とはいえません。
起業の最初の段階でお金をかければかけるほど、失敗する率は高くなります。そこが「ゴール」になってしまい、すぐに息切れするからです。お客さんが既に確保できていて、それから始めるのであれば問題ありませんが。そんな人は、少数派です。ほとんどの人は、お客さんがゼロで、しばらく売り上げもゼロです。そんな苦しい時期を乗り越えた人だけが、そのまま続けていけるのです。
先にお金をかけてしまうと、その分、元を取ってやろうという気持ちが強くなります。売ろう売ろうとしてしまいます。それで、余計にお客さんを逃します。「負のスパイラル」に陥りやすいので、起業当初にお金をかけるのは、あまりおすすめしません。
事務所なんて必要ありません。電話もFAXもいりません。名刺もホームページもいりません。仕事上のやり取りは、メールで全て完了します。必要なのは、売れる商品やサービスです。そこが用意できていないのに、お金をかけて、先に備品を揃えるのはやめましょう。
お金をかけずにやる方法は、いくらでもあります。あなたはまだそれを知らないので、とりあえずお金をかけようとしているかもしれませんが。それが「最も危険なやり方」です。
相談に来てもらえれば、いくらでもアイデアや知恵を授けます。お金をかけなくてもできるやり方や、少しでも売れる要素の多い商売の始め方を、一緒に考えていきましょう。