以前からずっと思っているのだが。「継ぎ足しのタレ」ってどうなんだ?と思う。あれ、そんなに有り難みないぞ。いや、むしろ、不衛生じゃないのか?とすら思う。
焼き鳥屋に多い。「先代や祖父の代からずっと継ぎ足しでやってます」みたいに自慢げに言う。おい、ちょっと待て、と思う。先代の頃からなら約20年以上。祖父の代からなら40年以上は続けている。その間ずっと同じ鍋でグツグツやっているということか。
冬場はまだ良いとして、夏は暑いぞ。しかもその期間けっこう長いぞ。どれだけ菌が繁殖しているのか。想像しただけでもゾッとする。
これがチーズみたいに「菌が繁殖してなんぼ」という食べ物なら分かる。が、焼き鳥だ。焼いたら熱消毒出来るから大丈夫という意見もあるかもしれないが、何十年もの菌が、そんな一瞬で撃退できるものなのか。専門家の意見を聞いてみたい。
とか何とか言いながら、麻布十番のあべちゃんにはよく行く。
このお店の名物は、入口付近に「デン」と置かれたタレ壺。それこそ何十年とそこにあるらしく、貫禄たっぷり。そこに浸した焼き鳥は、麻布十番の住民だけでなく、観光客にも大人気。
私はいつも夕方の早い時間に行くが、近くにあるテレビ朝日関連の人が、遅い昼食を摂っている光景によく出くわす。焼き鳥丼やモツ煮込み定食もあるので、そういう使い方も出来るのだ。
要するにこうだ。頭では不衛生だとか汚いとか思いながら、いざお店に行ってみると、そんなことはどうでも良くなる。目の前で焼いてるし、ずっと食べてるけどお腹を壊したこともないし、まぁ大丈夫だろうと。勝手に納得している。
継ぎ足しのタレということで、本当はみたらし団子を出しているお店についても書くつもりだったが、あべちゃんを肯定した後なので、まるで説得力がなくなってしまった。良かったね、団子屋さん。訳の分からない奴に責められてなくて。