「会社に残るか起業するか悩んでいます」と、営業職をやっている会社員の方から、相談されました。
コロナで会社の業績が悪化し、このまま会社に残っても将来が不安だと嘆いています。ここ最近、同じような悩みを持った人から、よく相談を受けます。結論としては「会社に残りながら、空いた時間で起業の準備をする」。これ一択だと思います。
あなたが今の状況で起業したとして、会社でもらっている給料を稼ぐのに、どれだけの時間がかかりますか?という話です。それに加えて保険料や事務所の家賃、光熱費やパソコン代、交通費、文房具代も全て会社が負担してくれているのです。そんな有難い状況を自ら手放すのは、あまりにも勿体ないと思います。
会社に不満を言うのではなく、いかに自分が恵まれているかをよく理解し、感謝の気持ちを持ちましょう。起業や独立というのは、それが出来てからの話です。
営業先の相手は、あなたが名のある会社の営業員だから会ってくれているのです。その「後ろ盾」が無くなれば、もう会ってくれなくなる可能性が高いです。そうすると一気に収入は途絶えます。
今まで月に30万円もらっていたとしたら、それが急にゼロになるのです。貯金があれば数ヶ月は大丈夫です。が、これからの人生を考えると、かなり不安定になることは確かです。
会社員というのは、よっぽどのことがない限り、毎月、決まった給料が振り込まれます。フリーランスになると、それがどれだけ有難いことか、よくわかります。固定給は基本的にありません。収入が多かったり少なかったりします。それに耐えれる「精神力」が必要です。
起業するなら、会社員として安定的な給料をもらいつつ、平日の夜や週末の空いた時間にやれることから始めましょう。それで会社員の給料を上回る目処が付くようなら、退社を考えても良いと思います。
そこに至ってないのに、会社に残るか起業するかという「一か八か」みたいな博打をするから、失敗するのです。リスクをいかに低くするか。まずは、そこを考えましょう。成功する人というのは、みんな臆病です。だからこそ成功したのです。