「起業=資格を取ること」だと、勘違いしている人がいます。資格を取ったからといって、それだけで食べていける訳ではありません。こんな人が、とにかく多いのです。
それだけで食べいける資格というのは、その資格自体に「希少価値」がある場合のみです。需要に対して供給量が少ない為、成り立っているのです。
医師の資格を持っている人は全体で見れば少ないので、仕事に困ることはありません。が、ほとんどの病院は補助金頼みの赤字経営で、潤っているのはごく一部の病院のみというのが実態です。
司法試験は難関だと言われています。国が弁護士を増やす為に法科大学院を増やしたら、弁護士が増え過ぎて、仕事の取り合いになりました。これは税理士も同様で、いかに安い顧問料で仕事を請け負うかという価格競争が巻き起こっています。
英語を話せる人は以前に比べて格段に増えました。ということは、そこに希少価値はありません。英検1級やTOEIC800点以上の人はゴロゴロいます。それよりも誰も知らないような言語を話せた方が、仕事としては価値があります。用事があった時に、その人にしか頼めないからです。
売れない女性起業家のほとんどは、既に他人がやっていることを仕事にしようとします。当然、希少価値はありません。需要もそこまでありません。需要が少なくて供給量だけが異常に多いので、その他大勢と同じになり、いつまでも稼げないのです。
新たに商売を始める際には、このことをよく頭に入れておくことです。いくら自分が好きだとかやりたいことでも、そこに希少価値が無いなら、先行している人が勝ちます。あなたには勝ち目がありません。だから、そこは避けるべきです。
少しズラしてみるとか、他のものと組み合わせてみるとか、売る対象を拡大してみるとか、何かしらの「工夫」をしましょう。そうすることにより「可能性」が広がってきます。私は、そのお手伝いを日々やっているのです。