コロナをきっかけに混雑した都会を避けて地方に移住しようという動きがありますが、実情を丁寧に観察してみると、それで上手くいくのは既に実績のある人だけだということに気付きます。
色んな本を読んでみました。
共通して書いてあるのは「地方には仕事が無い」という現実です。家や土地はたくさん余っていますが、肝心の仕事がありません。いくら住居費が安くなっても、これでは収入が途絶えてしまいます。
上手くいっている人は、地方にいても仕事が次々と舞い込んでくる人です。こういう人には既に実績があるので、発注する側も安心して頼めます。だからテレワークでも問題がなく、地方への移住もスムーズに出来るのです。
そういう人は決して多くありません。ほとんどの人は、混雑した都会の企業に何とかして「しがみ付き」そこで生計を立てているというのが令和3年の日本です。
地方に移住すること自体は簡単ですが、そこで生計を立てて、実際に暮らしていくのは大変です。そういうことも同時に伝えていかないと「フェア」じゃないと思います。
ちなみに、移住を積極的に推進している自治体の職員は、そんな現実は決して教えてくれません。プラスのことしか言いません。家賃が安いとか、空気が美味しいとか、自然が多いとかとか。
どうやって稼いでいくかというプランは、公務員にはありません。自力で稼いだことがないからです。そういうところから最も遠いところにあるのが公務員です。そんな人の話を鵜呑みにしてはいけません。
地方に移住を考えている人は多いですが、本当に移住したいなら、まずは都会で実績を作ることを考えた方が良いと思います。そこで十分な実績を作り、仕事相手とのきっちりとした人間関係が構築出来れば、日本中どこでも住めるでしょう。
そういう「冷静な判断」が出来る人でないと、失敗する確率が高いと思います。