金の無心ばかりするろくでなしの両親に育てたられた主人公が、玉の輿に乗る為にマッチングアプリで出会った御曹司と結婚するまでを描いた小説。手段を選ばず、金の亡者になり、とにかく結婚まで結び付けるために最後は殺人まで犯す。人間の欲望の最果てのような一冊。
不良の道に進んでしまうきっかけは、やはり生い立ちが大きく影響しているんだなと思わされた一冊。更生して真っ当に生きていきたいと書いているが、この人のyouytubeを見てみると、いい歳して相変わらず不良だった。やはり人って変われないんだなということがよく分かる。
運が悪く災厄に巻き込まれる天才の主人公と、抜群に頭が切れて、かつ凶暴なイケイケヤクザのコンビが東奔西走する「疫病神」シリーズの第四弾。宗教法人の所有する絵巻物をめぐり、東京、小田原、名古屋、京都、大阪と東奔西走。登場人物も多いが、頭が混乱しないのは書き手の実力か。660ページもあるのに、あまりにも面白くて一気読みした一冊。
上で紹介した螻蛄の作者である黒川博行さんの1998年に出版されたエッセイ集。奥様とのやり取りが最高。黒川作品に出てくる名コンビは、これが「原点」かと納得。隣にこんな面白い人がいたら、ネタに困らないだろうなと思った一冊。
個人的に一番好きな芸人である「笑い飯」の哲夫さんが、現役住職と往復書簡と対談で語り合った一冊。法律、冗談、挨拶は仏教用語であるとか、閻魔大王の正体はお地蔵さんとか、運の善し悪しは全て後付けとか、戒名によって来世の行き先が変わったり良い仏になることはないとか、勉強になることばかり。やはり仏教って凄い。