「起業したいんです」と相談に来る40代、50代女性に今までどんな仕事をしてきたんですか?と聞くと、かなりの確率で「事務職しかやったことありません」と返ってきます。
別にそれは構わないのですが、事務職の経験を活かして起業するのは、それとはまた違う問題であり、厳しいだろうなと思います。個人事業主やフリーランス向けの事務代行とかやっている人が既にかなり存在し、大して儲かっているようにも見えません。今から同じようなことを始めたところで、勝ち目はありません。
ここで2つに分かれます。今まで事務職しかやってこなかったから、自分には他に何も出来ないと思い込んでしまうタイプと、今まで事務職しかやってこなかったから、他に色々とチャレンジしてみたいというタイプです。
残念ながら、前者のような人は手に負えません。本人がそう思っている以上、行動にも移さないので、こちらが何を言っても同じです。そういう人にエネルギーを割きたくありません。
後者のような人なら、あれこれアドバイスできます。応援もできます。過去にやってきたことを根掘り葉掘り聞いたり、現時点で興味のあること、誰にも言ってないけど、実は密かにやってみたかったことを聞き出せば、何かしら出来そうなことが見つかるものです。
ここに出てくるような人の中にも、こういう人は多いです。相談に来た時点では、事務職しかやったことが無かったのに、2時間の面談が終わった頃には、まるで違う職業をやることになり、心機一転、やる気に満ち溢れている。というような人がたくさんいます。
「事務職しかやったことがない」という事実自体には、何の問題もありません。そこから先、どうしたいのかが問題です。狭く、閉じこもってしまうのか。視野を広げ、未知の世界に飛び込むのか。それによって、人生は大きく変わってきます。