15年もやっていると「凄いですね」とか「秘訣はなんですか?」とよく聞かれますが、常に変化してきたことが、一番の要因だと思います。
前職でネット通販の仕事をしていたので、最初は法人向けに、ホームページの改修やサイト運営のコンサルティングをしていました。順調に仕事を受注していたのですが、やがて壁にぶち当たりました。
現場の若手担当者はやる気まんまんなのに、決裁権のある上司や社長からストップがかかるということが増えてきたのです。当時は今ほどIT化が進んでおらず、年配の男性からすると「インターネット=怪しい」という認識でした。
そういう考え方が変わらない限り、売上は増えないなと思ったのと、上司を説得することに疲れ果て、思い切って全体の「9割」もあった法人の仕事を、全て捨てることにしました。
ポツポツ入ってきていた、単価の低い個人向けのブログのコンサルティングを、この頃から本格的に始めました。ブログを使い始め、使い方がよく分からず苦労しました。その時点でアメブロのアカウント数が2,000万を超えていたので、同じように苦労している人が多いに違いないと思ったのと、そういうアドバイスをしている人があまりいなかったので、これは商売になると踏んだのです。
思惑は当たりました。全国各地からお呼びがかかり、ブログセミナーも即完売。あちこち旅に出る日々が続きました。東京に引っ越したのもこの頃です。
そうしてやっていると、ブログコンサルタントは儲かると世間にバレたのか、同じようなことをやる人が増えてきました。しかも、私がブログに書いたことをそのままパクっている人や、実績もない「自称」の三流コンサルタントが増えてきたので、同じように見られるのが嫌だなと思い、肩書を変えることにしました。
ブログコンサルタントと名乗ってきた時も、お客様の前では大してブログの話はせず、いかにビジネスをうまくやるかという話や、人としてどう生きるかといった話ばかりしていたことに気付き、ビジネスコンサルタントに変更しました。
そうすると、一段格が上がったというか、ブログだけではなくなったので、相談者の幅が広がり、コンサルティングの単価も上げることが出来ました。
これが起業してからの「仕事史」です。当初の法人向けの仕事にこだわっていたら、ストレス過多で、とっくに精神がやられていたでしょう。ブログにこだわっていたら、その他大勢に埋もれていたに違いありません。
その時々の需要に合わせ、少しずつ変化し続ける。これが商売の基本だということが、老舗の和菓子屋さんの本なんか読むと、よく分かります。変化するのと同時に、勉強し続けてきたことも秘訣かもしれません。両方とも、これからもずっと続けていきます。