「ブログを始めようと思って色んな本を読んでみたのですが、読者の反応を取るには最低でも3,000字〜5,000時の記事は必要だと書いてありました。今まで文章をまともに書いたことがないので、正直とてもハードルが高いなと思いました」という相談を、ブログ初心者の方からされました。とても真っ当な意見だと思います。
原稿用紙1枚が400字なので、3,000字なら7〜8枚、5,000字なら12〜13枚に相当します。書きたいことが山のようにある人なら書けるかもしれませんが、ほとんどの人はそこまでして書きたいことなんて滅多にありません。しかも、そんな記事を量産することなんてほぼ不可能です。そこで心が折れてしまうのです。これは完全に「指導する側のミス」です。
うちのお客様には、そんなことを決して言いません。「何文字であろうが大丈夫ですよ」とアドバイスしています。私もそんなに長い文章は書いていません。書けと言われても断ります。もっと短く、より伝わりやすく書ける自信があるからです。
文字数を基準に考えると、話がややこしくなります。まずは読み手が読みたいことがあり、それを書き手がどう書くのかという問題です。そこに何文字が必要かは、記事の内容によって変わってきます。文字数は「結果」であって、目的ではありません。最初から何文字書くと決めるのは「本末転倒」なのです。
私の記事は、ほぼ一定の分量で書いていますが、最も重視しているのは「読み手の時間を奪わない」ということです。それを実現するために「山手線の一駅間で読める分量」を心がけています。渋谷〜恵比寿間の2分で1記事、恵比寿〜目黒間の2分で1記事、というような感じで読めるように配慮しています。
3,000字もあるような分量なら、特急電車や新幹線に乗る時くらいしか読むタイミングがありません。よっぽど興味のある記事なら「後で読もう」とブックマークするかもしれませんが、後回しになるか、そのまま忘れてしまうでしょう。
そういうことを回避する為にも、3,000字も書こうとするのはやめておきましょう。特に文章を書き慣れていないブログ初心者なら特に。と、言ってあげると、相談した人は「ホッ」とした顔になります。