人は、成功談で評価され、失敗談で好かれます。どちらか一方だとバランスが悪いので、うまくいっている人ほど、両方を見事に混ぜ込んでいます。
成功したいと思っている人は、成功談ばかり探します。他人の成功談を読み、感銘を受けたり、刺激をもらったりするのが好きです。場合によっては、成功談をしている人に直接会いに行ったりします。何かヒントが無いかなという気持ちが、そうさせるのです。
が、成功談ばかりしていると、逆に人が離れていきます。自慢っぽく聞こえるのと、人としての魅力や人間臭さを感じないからです。「それはあなただから出来たんでしょ?」と思われ、敬遠されます。SNSで成功談や自慢話ばかりしているのに、人気のない「自称成功者」はこれに当てはまります。
以前、つるとんたんの社長の講演を聞いたことがあるのですが、たいそう驚きました。「私は、成功したことしかありません」と冒頭に言ったからです。その瞬間、会場が一気にしらけたのを、肌で感じました。帰りがけに社長の著書が配布されたのですが、こっそり置いて帰る人が大半でした。この時、成功談ばかりするのは絶対にやめようと、心に誓いました。
人は「自分よりちょっとバカな人が好き」という習性があります。これは落語家の春風亭昇太さんが言っていたのですが、そのキャラを演じると、放っておいても人気が出るとのこと。さすが笑点の司会をするくらいの大物は、物の考え方が違います。
普段は失敗談ばかりしているのに、よく調べたらすごい実績の持ち主だったという人が、最も成功しやすいです。見えないところでコツコツと実力を磨き、バカなフリをしておきながら、しっかりと成果は出す。これが「凡人の勝ちパターン」です。
人は、出来るだけ自分の「良い部分」をSNSでアピールしようとしますが、それが逆効果になっていないか、今一度、確認してみましょう。良いことばっかり書いていても、誰も信用してくれません。たまにはダメな部分もさらけ出しましょう。
そういう人の方が人としてかわいげがあり、周りからも応援されやすいです。結果的に成功しやすいです。大物の落語家である春風亭昇太さんのように。