「新規のお客様が欲しいんです」と相談を受けることが多いのですが、その際に必ずする話が「新規客は、既存客を見て、新規客になる」という法則です。
あなたが初めての商品やサービスを購入する際を思い浮かべてください。こういう部分をチェックしているはずです。
- どのくらい売れているのか?
- どんな人が買っているのか?
- 自分は間違った判断をしていないか?
このように、既に買った人はどのくらいいて、それはどんな人で、自分もその中に入っても違和感がないかということを「レビュー」や「お客様の声」を通して、何度も何度もチェックします。
つまり、新たに顧客になる可能性のある人というのは、過去に買ったことのある人のことを徹底的にチェックするということです。この「顧客心理」を、まずは理解しておきましょう。
バレンタインの時期に新宿伊勢丹の地下を観察に行くと、行列ができているお店と、閑古鳥が鳴いているお店にはっきり分かれることに気付きます。新宿伊勢丹のバイヤーが選んだお店なので、味に関してはどこも一流のはず。パッケージに違いもありません。値段も似ています。では、何が違うのか。
違いは、たった一つです。行列のできているお店は「最後尾はこちら」という立て看板を持ったスタッフを雇っているということです。それがあれば「人気店なんだな」と初めて来た人にも認識されるので、更に行列が伸びるという現象が起こるのです。
これを徹底しているのが、チーズケーキで有名な「ルタオ」です。全国どこの百貨店でも催事に出店していますが、ルタオだけは「最後尾はこちら」の立て看板を必ず用意しています。これぞまさしく「新規客は、既存客を見て、新規客になる」という法則を実践しています。
既存客がいる人なら、この法則が使えます。たった5人でも、それを「深堀り」すれば、いくらでも記事は書けます。それを見た「似たような人」が、またやって来ます。商売というのは、こうして続いていくのです。