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日本酒が衰退した原因は四合瓶にこだわり過ぎたから

日本人の酒離れや、若者の酒離れなんてことがよく言われますが、日本酒を作っている蔵元や酒蔵は、とことん「マーケティング感覚」に乏しいなと思います。造り手や売り手の論理だけで物事を考えていて、買い手の都合や心理を全く意識していません。だから衰退するのです。

 

そのことを最もよく表しているのが「瓶のサイズ」です。ほとんどのお酒は、四合瓶で売っています。四合ということは720mlです。そこそこの量があるのですが、あれ、本当に買いにくいなと、いつも思います。

 

飲んだことがあり、気に入っている銘柄であれば、四合瓶でも問題ありません。が、多くの酒飲みや日本酒党は、色んなお酒を少しずつ味わいたいと思っています。私は大の日本酒好きですが、居酒屋で頼む際の基準は「まだ、飲んだことがないもの」です。知らないからこそ、試してみたい。それが選ぶ側の心理です。

 

見たことも聞いたこともない。味も全く分からない。そんなお酒を、いきなり720miも買うには、相当な勇気がいります。もし口に合わなければ、その後に残された量が、あまりにも多すぎるからです。

 

地方に行った時も日本酒を買いたいなと思うのですが、四合瓶は持って帰るのにひと苦労です。単純に重いのと、割れたらいけないので、飛行機なら手荷物で持ち込まないといけません。四合瓶を持って空港内をウロウロするのがどれだけ億劫か。蔵元や酒蔵の人間は考えたことがないのでしょうか?

 

家に帰っても大変です。四合瓶は大きいので、冷蔵庫に入れる場所がありません。我が家のように「常にスカスカ」の家庭の方が稀で、多くの家庭では、冷蔵庫は常にパンパンです。そんなところに四合瓶を入れる隙間はありません。

 

旅先で偶然にも出会い、せっかく「買って飲んでみたいな」と思っても、そういうことを考えると、買いづらいです。これが日本酒が売れない原因です。

 

日本酒王国である新潟のお土産売り場では、カップ酒を中心に売っています。一つが200円〜300円ほどなので、3つ、4つ買っても1,000円前後です。180mlが4本でも、違う味が楽しめるので、選ぶ楽しみもあります。

 

あれは、考えた人が賢いなと思います。きっと、買い手と同じような「不満」を持っていたのでしょう。そういう人が運営している売り場なら、また行こうかなと思います。

 

日本酒に限らず、売り手の都合だけで考えて、買い手の都合や心理を無視している業界やお店は多いです。あなたが売れない原因も、そこにあるかもしれません。客観的な視点で、いま一度、見つめ直してみることをおすすめします。

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