「好きなことで起業しよう」とか「あなたの好きなことを仕事にしよう」という言葉に乗せられ、本当に自分の好きなことで起業して、全く売れずに路頭に迷っている人が多いです。
そういう人がよく相談に来ますが、最初にお伝えしているのは「商売の基本」です。商売というのは、売る人がいて、買う人がいます。お金を払うのは、買う人です。ということは「買う人の都合や要望」に応えないと成り立ちません。
あなたが売りたいものや、あなたが好きなものではなく、お客様が買いたいものや、お客様が求めているものを売らないと、商売としては成り立たないということです。簡単な理屈ですが、ここが理解できていないので、いつまでも売れない状態が続くのです。
とはいえ、嫌いなことを仕事にしても、それはそれで問題があります。モチベーションも上がらないし、何より楽しくありません。成果も出にくいでしょう。そんな時に意識してほしいのが、こういうことです。
→起業の成功率を上げるのに必要な要素は3つ。好きで得意で需要のあること
「好きなことで起業したい」という人は、成功率を上げる要素のうち、1つしか満たしていません。単純に、好きなことをやっているだけでは、あなたの「自己満足」です。お金を出してまで、それを買ってくれる人なんて、めったにいません。
好きというのは前提条件ではありますが、それ一つに寄りかかると危険だ、ということです。独立してやっていきたいなら、それが得意で、かつお金を払ってまで買いたいという人がいることを仕事にするべきです。
「そんなものは自分には無い」と思うかも知れませんが、この世には職種が「3万種類」あると言われています。それでも見つからなければ、自分で作ればいいのです。起業とは、本来そういうことであり、あなたの「自己満足を満たすための作業」ではありません。