「今までに大量のビジネス本を読み漁り、高額セミナーをいくつも受講し、SNSとマーケティングの勉強をしてきたのに、売れるようになりません。一体どこに理由があるのでしょうか?」という意識高い系の人が相談に来ました。
私にはこの人が売れない理由が、一瞬で分かりました。そもそも売っている商品が良くないのです。客観的に見て、誰も欲しがらないだろうなと思いました。それを売っている以上、どんな努力も無駄になってしまいます。
この人は、どこに問題があるのかが分かっていません。ポイントがズレています。その状態で闇雲に頑張っても、努力は報われません。冗談抜きで、日本人の8割以上は、こういうパターンです。
体に例えると分かりやすいと思います。頭が痛いのに、胃薬を飲んでも治りません。お腹が痛いのに、塗り薬をいくら塗っても同じです。足の骨を骨折した人に、パブロンは効きません。
本の選び方にも問題がありました。ひとりでやっている小さなビジネスなのに、グローバルに活躍する大企業の社長が書いた本を読んでいました。なぜ読んでいるのかと聞くと「本屋さんでランキング1位だったから」とのこと。この人、そもそもビジネスに向いてないなと思いました。
やる気はあるのに、頑張っているのに、それでも報われないとすると、考えられることは一つです。努力の方向性がズレているのです。そこに気付かない限り、永遠に前には進めません。
この人がやるべきことは「商品の見直し」です。誰も欲しがらない商品を売るのではなく、数は少なくても、どこかの誰かが喉から手が出るほど欲しがる商品を売ることです。そちらにエネルギーを注いだ方が、売れる可能性は高まります。
ビジネス本を読み漁り、高額なセミナーをいくつも受講し、SNSやマーケティングを勉強することよりも、その方が「100倍」大事です。限られた時間とお金は、大事に使いましょう。売れている人というのは例外なく、そこを考えている人です。