売れる可能性のない商品やサービスが、コンサルタントの力によって売れるようになることはありません。売れないものが売れるようになる方法も、技術も、マーケティングもブランディングもありません。売れないものは売れないと、はっきり「断言」しておきます。
ごく稀に「笹野さんは実績がたくさんあるので、私の商品もきっと売れるようにしてくれるに違いない」と勘違いした人が来ます。とても困ります。買うのは私ではありません。お客様です。誰も欲しいと思わないなら、その商品が売れることはありません。
以前、よく分からない海外の体操術で起業したいという人が相談に来ました。名前も聞いたことがないものだったので、その場で検索したら、そのキーワードの次に「怪しい」と出てきました。その時点で「アウト」です。
その人は、その体操術で腰痛が治ったそうです。だから他の人にも伝えたいとのことですが、あなた以外にこの体操術で腰痛が治った事例や経験はあるのですか?と尋ねると「それはまだ無い」とのことでした。この時点で「ダブルアウト」です。
現時点で、本人以外に「欲しい」と言っている人はいません。そもそも知られていないのと、他にいくらでも方法があるので、それをわざわざ買う理由もありません。だから売れません。
どれだけお金をかけて宣伝しようが、SNSを使ってアピールしようが、最新のマーケティング術を駆使しようが、ブランディング講座に通おうが、売れるようにはならないでしょう。そもそも「買いたい」と思う人が、この世にいないからです。
私が広告やSNS、マーケティングやブランディングの話をしないのはこのせいです。それらは全て「手段」に過ぎません。付属品のようなものです。もっと根本的なこと、つまり「売れる要素」がある商品やサービスを作ることが先です。
それが出来ていない段階で、やれ広告だ、SNSだ、マーケティングだ、ブランディングだと言うのは、おかしな話です。やることの順番を間違えている人が、あまりにも多いのです。
うちのお客様で売れるようになった人にしているアドバイスは、シンプルなことばかりです。まずは、お客様が欲しいと思うような商品を考えようね、ということです。
そこに徹底的に時間をかけ、あとは様子を見ながら微調整していく。そうすると、毎日ブログを書かなくても、自撮り写真をインスタグラムにアップしなくても、勝手に売れるようになっていきます。
「売れないものを売れるようにしてほしい」という発想が間違っています。売れないものは売れません。だからこそ、売れる可能性のあるものを一緒に考えましょう。私は決して、突き放したりはしません。