「起業したらすぐに稼げるようになりたいんです」と言う人がとても多いですが、現実はそうはなりません。稼げない期間がしばらく続き、そのままフェードアウトしていくか、ちょっとだけ売れるようになり、また停滞期が続くことが多いです。最初から稼ごうと思えば思うほど、現実とのギャップに苦しみます。
最初は副業くらいから始めて「お金にならなくても良いから、経験を積んでおこう」とか「勉強期間と捉えて、まずは色々と吸収しよう」という人の方が、結果的にうまくいく確率が高いです。起業を短期で見ているか、長期で見ているかの違いとも言えます。
実力や周囲からの信用力を溜めておき、お金を稼ぐポイントを後に回すということです。この考え方でいくと、稼げるようになるまでの期間が長ければ長いほど、成果は大きくなり「総収入」は増えます。
実力も信用もない状態では、誰もあなたにお金を払ってくれません。そもそも、どこの誰かも分かりません。どれほどの実力があり、どんな人物なのか、知りようがないからです。それでは稼げる額が少なくなるのも仕方ありません。
相談に来て「この人、無理だろうな」と思う人の共通点は、とにかく「結果を焦っている」ことです。まだ何をやるか決めてない段階で「月に30万円は稼ぎたいです」とか平気で言います。ちょっと厳しいです。
あのビル・ゲイツですら起業して儲かるようになるまで20年もかかったのです。ビル・ゲイツほどの頭脳を持っていないあなたが、それ以上かかっても、なんら不思議ではありません。
基本的に、起業してすぐに稼げるようになったり、儲かることはありません。売れなくて当然、売れたら超ラッキー。そのくらいに思っておかないと、現実とのギャップに苦しむだけです。
ちなみに私が起業して初めて仕事を受注した時の率直な感想は「おいおい、仕事来ちゃったよ」でした。それから15年経ちました。こういう人間ほど生き残りやすいという実例です。