ここ数年で顕著なのが「絶対に失敗したくない」という人や「とにかく最短で成功したい」という人が増えたな、ということです。そういう人が急増している割に、絶対に失敗しない人も最短で成功する人も増えていません。結局、そういうことなのです。
新しいことに挑戦して、一回目で成功する確率は高くありません。ほとんどの場合、失敗します。二回目、三回目と回数を重ねるごとに「精度」が上がってきます。コツのようなものも分かってきます。つまり、失敗しないコツというのは、失敗してみないと分からないということです。
絶対に失敗したくない人は、回数を重ねることができません。そうすると、いつまで経っても失敗しないコツは分かりません。だから永遠に成功しないのです。
とにかく最短で成功したいという人も同じです。失敗せずに確実な方法を取ろうという人は多いです。みんなと同じことをやっていても成功しません。成功者というのは、みんながやらないことをやったらから成功したのです。
ここまで読んできて理解できたと思いますが、「絶対に失敗したくない」とか「とにかく最短で成功したい」という思考法は、成功からは最も「遠い」考え方です。そちらに行けば行くほど、成功は遠のいていきます。
成功者の自伝を読むとよく分かりますが、とにかく試行錯誤しています。客観的に見たら「遠回り」のようなことばかりやっています。泥臭く、スマートではありません。多くの人が「確実で最短」の道ばかり行きたがるのに比べ、真逆の道を行っています。だから成功者になれたのです。
「こうやったら失敗せずに最短で成功できますよ」と訴えかける人も増えました。そういう情報に惹かれる人が多いからです。需要と供給が一致しているので商売としては正しいのですが、それで本当に成功して幸せになった人がどれだけいるでしょうか?結局、そういうことなのです。