お客様を観察していると、店主がどんな人なのか、すぐに分かります。上質なお客様がいるお店の店主はやはり上質であり、低レベルな客しかいない店は、低レベルな店主がやっています。
初めて入るお店を選ぶ際、外から中を少し覗きます。大声が聞こえてきたら、その店は「ハズレ」です。外にまで聞こえるくらいの大声を「許している」店主がやっているということです。そんな人間に、美味しい料理や素敵な空間が作れる訳がありません。
いくらミシュランで星を取ろうとも、有名店で修行しようとも、食べログの名店100に選ばれようとも、店主のレベルが低いと、簡単に潰れます。
写真をバシャバシャ撮ったり、他人に迷惑をかける行為を許していると「それをなんとも思わない人」しか来なくなります。そこに偶然にも同席した人がネットに正直な感想を書くと「まともな人」は嫌がります。こうして徐々に新規客が減り、低レベルな常連しか残らなくなり、最終的には「三流店」に成り下がるのです。
一見、古くても、見事に磨き上げられた檜板のカウンターがあるお店は信頼できます。確かに年数は経っていますが、店内は掃除が行き届いており、丁寧な仕事をする人なんだろうなと想像できます。
品の良い常連が付いていて、静かに、心地よさそうに過ごしています。ネットを見て来た新規客が騒ぎ出すと、やんわりと注意します。しかも、かなり早いタイミングです。そうしないと、この空間を守れないからです。
「最近、変なお客さんばっかりなんです」と相談を受けることがあります。そういう人ほど、本人が低レベルなのです。発信している情報がチープだったり、冷やかし客でも問題ないような料金設定だったり、提供している商品やサービスの質が悪かったりします。
お店のレベルは店主のレベルで決まるのと同じように、あなたの顧客の質は、あなた自身のレベルで決まります。あなたが発信している情報と、来るお客様のレベルは見事に「比例」します。良いお客様が欲しければ、まずはあなた自身のレベルを上げることです。