「ずっとどうしようか悩んでいましたが、笹野さんに"さっさと独立した方が良いよ”と言ってもらい、ようやく決断できました。背中を押してもらって感謝しています」と美容師の方からメールが来たのが約一年前です。
私の周りには、昔から異常なくらい「美容師関連」の人間が多いです。姉が元美容師なので、高校生の頃からサロンの「カットモデル」をやっていました。それからずっと周りの美容師関連の人に切ってもらったりパーマをしてもらっているので、髪の毛に関してお金を払った記憶がほぼありません。髪型はしょっちゅう変わりますが、全部「タダ」です。
美容院の経営の話や人間関係のあれこれに関しても、当然のように耳に入ってきます。どういう人が生き残れて、どういうタイプなら脱落していくかも分かります。大手の美容院にいた方が活きるタイプと、独立して個人でやった方が良いタイプの違いも分かります。
そういう「前提」があるので、美容師の方からの相談はやりやすいです。話を聞いていても「あぁ、このパターンか」と思うようなことが多いです。
この方は、経歴や実績、人柄やお店での人間関係の悩みを聞いている限り、今すぐ所属している店舗から抜け出した方が良いなと思いました。運良く、お金の都合もつきそうで、居抜きの物件も探しているとのことだったので、とてもラッキーな状況でした。それならさっさと独立した方が良いよ、と言うのは当然の流れです。
最近またメールが来ました。「お久しぶりです。あれからオープンにこぎつけ、お客様の数も徐々に増えてきています。独立するまでは一人で悶々としていましたが、あの時に相談して本当に良かったなと思いました。また色々と相談させてください」とのこと。
今のお店を辞めようかどうしようか。独立してやっていけるかどうか。悩み続けている人は多いですが、やってみると意外と「すんなり」いくこともあります。が、タイミングや運や縁も大事です。そういうことも含めて、他人に一度相談してみるのは、良いことだと思います。別に、私でなくてもいいので。