よく詐欺師が逮捕されたというニュースが流れていますが、ああいう報道をすればするほど、詐欺師が増えます。手口を真似た「模倣犯」が増えるからです。
ニュースでは、どんな勧誘方法で、どんな勧誘文句を使い、誰をターゲットにして、いくら稼いだかまで、全て伝えます。これを見たら「えっ!そんなことでこんなに稼げるの!?」と思う人がいても、不思議ではありません。そのうちの数%が、実際に行為に及ぶのです。
もう2023年です。それでも、壺を買わされたり、(実際は架空の)新規事業に投資したり、絶対に値上がりする未公開株があるという言葉に騙される人が一定数います。そんな「おいしい話」がある訳ないのですが、欲に目がくらみ、ついつい財布の紐が緩んでしまうのでしょう。つくづく残念な人です。
小説や映画には、詐欺師がいっぱい出てきます。実話もフィクションもありますが、どちらもリアリティがあります。こういうものにたくさん触れておくと、詐欺師を「見抜く力」が養われます。
騙される人というのは「いい人」です。あまりにも素直すぎたり、人の言うことを信じやすかったり、まさか自分のことを騙そうと思っている人がいるはずがないと、強く信じ込んでいます。「疑う力」がないと、こうなってしまいます。
騙す方が、騙される方より圧倒的に勉強しています。詐欺師の被害に遭いたくなければ、詐欺師より勉強するしかありません。小説や映画というのは、こういう時に役立つのです。