「これから起業するにあたって、商売繁盛のご利益があるという神社に参拝するべきですか?」と50代の方から真剣な眼差しで聞かれました。行きたいなら行けば良いんじゃないですか。但し、それだけで商売繁盛することはないですけどね、と回答しました。
「商売の神様」である松下幸之助はこの神社に参拝していたとか、船井総合研究所の創業者である船井忠雄は石川県の金剱宮が良いと言っていたとか、ネットにも出回っていますが、それを鵜呑みにしてはいけません。
そもそも、あなたは松下幸之助でも、船井忠雄でもありません。同じ神社に参拝しても、同じ結果が得れるとは限りません。あの人たちは有名な経営者ですが、ものすごく苦労もしています。必死に勉強し、仕事を通じ、色んな経験をしています。その「最中」に、神社に参拝することはあっても、そればっかりやっている訳ではありません。
まずは① やるべきことをやるのが先です。仕事全体の「99%」はそれです。自分でやれることをやり切り、「もう出来ない」と思った時に、最後の望みを託すのが② 参拝ではないでしょうか。ここは「1%」くらいのものです。
スピリチュアルが好きな人を観察していると、参拝すること自体が目的であり、それが達成できたら、もう何もしていません。「商売繁盛の神様にお願いしたから、後は神様がなんとかしてくれるだろう」と開き直っています。こんな人を、神様が助けれくれるとは思いません。
もしあなたが神様だとしたら、どんな人なら手助けしてあげようと思うでしょうか?日々コツコツと「99%」の方をやっている人なら、助けてあげようと思いませんか?という話です。
商売繁盛のご利益があるとされる神社に参拝することは、別に悪いことではありません。行きたいなら、行けば良いと思います。が、それだけで全てがうまくいく訳ではないよ、ということを忘れてはいけません。
神社に行く時間を使って、やれることはないか、必死に考えましょう。やれることがあるなら、すぐにやりましょう。そういう「姿」を、神様も、あなたのお客様も見ています。
ブログやインスタグラムに「神社に参拝してきました〜」と投稿している暇があるなら、仕事しろよ、と周りは思っているのです。