Googleで「マナー講師」と検索すると、サジェスト機能で「害悪、いらない」と出てきます。もっと過激なキーワードも出てきますが、これが「世間の声」だとすれば、確かに嫌われている職業だなという気がします。
諸悪の根源は、タレント気取りの某マナー講師が、テレビで横柄な態度を取ったり、自身のマナーが非常に悪いと指摘されたことにあると思います。その人のせいで、世の中全体のマナー講師に対する目が、相当厳しくなりました。
私の元にも、マナー講師になりたいという人がよく相談に来ます。なぜか「元CA」が多いです。自分はマナーについてしっかりと勉強して、それが身に付いている。それを他の人にも教えてあげたい。そう思っているのでしょうが。残念ながら10人中7人くらいは「失礼でマナーの悪い人」だというのが、正直な感想です。
そういう人に、Googleでの検索結果の話をします。そうすると「やっぱりやめておこうかな・・・」という人が大半です。正しい判断だと思います。
このアフターコロナの物価高が進行している時代に、より上のレベルのマナーというのは、あまり求められていないと思います。気持ち的に、そんな余裕はありません。
人としての最低限のマナーは必要ですが、それ以上のことについて、わざわざお金を払って学びたいという人は、そんなにいません。経済学的に言うと「需要が少なく、供給量が多すぎる」ので、大して儲かる仕事でもありません。
それと、これが一番大事ですが。マナーが悪く、マナーについて改善したり学ぶ必要のある人ほど、その「重要性」に気付いていません。自分はマナーが悪いんじゃないかと疑うこともなく、やりたい放題に生きています。そんな人は、わざわざやって来ないのです。
・マナーを学ぶ必要のある人→来ない
・マナーを学びたい人→極端に少ない
これが「現状」です。それでもやりたいという人だけ、やれば良いかなという気がします。