「起業したいんです」という人に何をやりたいのか聞くと、10人中9人は「始めやすい商売」をやろうとします。これが起業に失敗する原因です。
始めやすいということは、参入障壁が低いということなので、誰でも簡単に出来ます。その結果、競争が激しくなり、元々やっていたり、実績のある人に仕事は集中し、後から始めた人は儲かりません。それで脱落していく人も多くなる。これが典型的なパターンです。
よく分からない「〇〇協会」が発行した資格に何十万円も払い、その資格を生かして起業したいという人が後を絶ちません。そんな誰でもすぐに取れる資格には、何の価値もありません。日本中に同じ資格を持っている人が山のようにいます。その人達で、限られたパイを取り合っています。儲かる訳がありません。
資格を発行する側は、それを分かった上で発行しています。ひどいところになると、平気で「後は自己責任でやってください」とか「集客に困っているなら、その道のプロに聞いてください」と言います。これが資格発行ビジネスの実情です。
商売のド素人であるあなたが始めることが出来たということは、同じようなド素人にも出来るということです。そんな商売に、わざわざお金を払いたいと思う人がどれだけいるでしょうか？そんなことすら考えていない時点で、商売のセンスがあるとは言えません。
どんな時代でも儲かるのは「需要が多くて、供給が少ない仕事」です。今、あなたがやろうとしていることは「需要が少なくて、供給が既に多すぎて飽和している仕事」です。その道をどれだけ進んでも待ち受けているのは、過当競争と値下げ合戦しかありません。
潔く諦めるか、もっと頭を使って「需要が多くて、供給が少ない仕事」に仕立て上げるかの二択です。諦めるのは一人で出来ます。儲かる仕事を作り上げるには、あなたの「自力」では難しいです。さっさと「他人の頭脳」を借りましょう。売れている人は、みんなそうしています。それが最善の方法だと、よく分かっているからです。
