「人の話を聞けるようになるには、どうしたらいいですか?」と、カウンセラーとして起業したいという方から相談されました。ひたすら読書するのが一番です。そうすると、人の話を聞くための「体力」と「集中力」が身に付きます。
読書というのは、著者と読者の「一対一の対話」です。読者が話すことはないので、著者の言い分や話したいことを「とことん聞く」という作業です。これを習慣としてやっておくと、いざ対面した時に、人の話をじっと聞くということが出来るようになります。
面と向かって話をしていて、話を聞いていないなという人は、すぐに分かります。聞いてみると、ほとんどの場合、読書の習慣がありません。「本を読むのは好きなんです」という人もいますが、そういう人が読んでいる本は、文字数が少なく、太字だらけで、余白だらけの自己啓発本だったりします。それでは体力も集中力も身に付きません。
人は、自分の話を、他人に聞いてほしくてほしくて「たまらない」生き物です。自分の話を遮ることなくじっと聞いてくれた相手のことを、自然と好きになったり信頼します。
このことを心理学の本を読んで知って以来「これだ!」と思い、仕事にも活かすことにしました。効果抜群でした。特に何も言わなくても、ひたすら相槌を打ったり頷いているだけで、勝手に好かれるようになったり、信用されるようになりました。
最後に話を「要約」してあげて、あなたはこういう風に思っていて、こうしたいんですよね?と言うだけで「そうです!どうして分かったんですか!?」と興奮気味に叫ぶ人も多いです。
こちらは本当に何もしていません。ひたすら話を聞く側に徹して、その中身をまとめただけです。たったそれだけでこんなに喜ばれるなんて、なんて楽なんだろうと思います。
占い師も医者もカウンセラーもコンサルタントも、相談業で売れっ子になる人は、みんな「聞き上手」です。上に書いたような法則を「実体験」として知っているからです。相談業で売れっ子になりたければ、このやり方が一番手っ取り早いです。